こんにちは。
京浜東北線「大森駅」から徒歩10分、大田区山王で鍼灸マッサージを行なっております。
山王はりきゅうマッサージ処りゅうしん堂の大西です。
ブログをご覧いただきありがとうございます!
日々生活していると気分が高揚したり、落ち込むことは誰でもありますよね。
でもその程度がひどかったり、長く続いた場合は気分障害となることがあります。
今回はそんな気分障害を東洋医学的にはどうみるのかみていきたいと思います。
気分障害には気分が高揚する「躁状態」、気分が落ち込む「うつ状態」、躁とうつを繰り返す「双極障害」などがあります。
東洋医学でいうと五臓の心は神を蔵し、精神活動を統率・制御する働きがあります。
また、肝は疏泄機能によって気を調節し情志が過剰にならないように制御しています。
そのため、心や肝の機能が失調することによって気分障害が起こります。
気分障害の病態でよくみられるのは次の5つになります。
①肝鬱気滞
②気鬱化火
③気滞痰鬱
④心脾両虚
⑤陰虚内熱
ストレス、緊張、プレッシャーなどにより肝の疏泄機能が失調、情志の調節がうまくできなくなり起こります。
抑うつ、情緒不安、ため息がよく出るなどの気分障害が症状が出現。
首肩こりや胸脇部の張痛など筋の緊張や張るような症状も合わせて出てきます。
また春は肝と関連がある季節であり、気が上昇しやすい時季のため、春に悪化しやすい特徴があります。
気滞の状態が続くと熱化し、気がさらに上昇しやすくなり起こります。
イライラしやすい、怒りっぽいなどの気分障害が出現。
入眠困難や頭痛、目赤、耳鳴りなど脳や頭に関係する症状が合わせて出てきます。
また夏は暑く陽気が旺盛であるため、熱化した病態が悪化しやすい特徴があります。
気滞の影響で津液(水分)の流れも阻滞され痰湿となり起こります。
気、津液ともに滞っているため抑うつ症状は強くなり、喉に何かが詰まっているような感覚(梅核気)が出ることがあります。
また梅雨の時季は湿気が多くなるため、痰湿の病態が悪化しやすい特徴があります。
心労や考えすぎにより心脾を損傷、神を養うことができず起こります。
クヨクヨしたり臆病になる、疑り深くなるような気分障害が出現。
中途覚醒、動悸、驚きやすいなどの症状が合わせて出てきます。
陰液(身体を潤す力)の不足と内熱の発生によって起こります。
陰液が不足し神を養えないと思い悩みやすい、不安感などの気分障害が出現、内熱が強くなると神が失調して気が上昇しイライラしやすい、怒りやすいなどの気分障害が出現します。
めまいや動悸、睡眠障害などの症状が合わせて出てきます。
どの病態でも心と肝が関わっているため、心と肝に関連する神門、百会、四神聡、太衝などのツボを使うのが基本施術になります。
上記のツボにそれぞれの病態に関連するツボを合わせていきます。
気が滞り起こるため、基本施術に合わせて内関などのツボを使います。
熱化しているため、基本施術に合わせて曲池などのツボを使います。
痰湿も発生しているため、基本施術に合わせて豊隆などのツボを使います。
気血が不足し神が養えていないため、基本施術に合わせて足三里、三陰交などのツボを使います。
陰液の不足と内熱が起こっているため、基本施術に合わせて復溜、曲池などのツボを使います
※使うツボはあくまで一例であり患者さんそれぞれの状態やお話を聞いた内容によって変えていきます。
気分障害は気が滞ることで起こります。
趣味でストレスを発散したり、運動することで気をめぐらすことができます。
食事が乱れたり栄養が足りないと心を養うことができなくなります。
バランスの取れた食事を心がけましょう。
睡眠がしっかり取れないと陰液が減少しやすくなります。
また気分障害でさらに眠れなくなる悪循環になりやすいため注意しましょう。
こう見ると東洋医学のセルフケアは言われてみればどれも当たり前のことばかりですよね。
でもその当たり前のことが大切で、そしてなかなか出来ていないところだったりします😅
ひとりで頑張るのは大変です。ぜひりゅうしん堂をお頼りください!
いかがだったでしょうか?
気分障害はなかなかすぐに治るものでもありません。
しかし、通常の病院での治療と鍼灸施術を合わせて行うことで治療効果を高められる可能性があります。
まずはご相談ください!
りゅうしん堂 大西
参考:教科書検討小委員会著『新版 東洋医学臨床論』南江堂、2022年
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