鍼灸でみる【冷え症】

2024年11月08日 19:00

こんにちは。
京浜東北線「大森駅」から徒歩10分、大田区山王で鍼灸マッサージを行なっております。
山王はりきゅうマッサージ処りゅうしん堂の大西です。
ブログをご覧いただきありがとうございます!

自分は冷え症だという人は多いのではないでしょうか?
ただし一言で冷え症と言ってもいろいろなタイプがあります。
今回はどんなタイプがあるのか、東洋医学ではどう施術するのかをみていきたいと思います!

足が冷えてる人の写真

どこが冷えてる?冷える部位による分類

身体のどこが冷えやすいのかで4つのタイプに分けることができます。

①下半身冷えタイプ

腰から足先の下半身が冷えるタイプ。
更年期女性に多く、高齢者、壮年期の男性にもみられます。
冷え症の中で一番多くみられるタイプで上半身ののぼせが加わり、冷えのぼせ状態になっている人もいます。

②手足末端冷えタイプ

手や足先が冷えるタイプ。
やせ型で特にダイエット志向が強い10〜20代の女性に多くみられます。

③内臓冷えタイプ

手足は温かいが胃腸などの内臓が冷えているタイプ。
腸にガスが溜まりお腹の張り(腹部膨満感)を感じることもあります。
食欲旺盛な中高年やアレルギー体質の人、お腹の手術をしている人に多くみられます。

④全身冷えタイプ

全身が冷えるタイプ。
低体温傾向の若年男性や高齢者に多くみられます。

陰と陽どっちの異常?東洋医学による分類

人体は温める・動かす力(陽)と冷やす・静かにする力(陰)がバランスをとって生理機能を維持しています。
そのバランスが崩れることで冷えが起こります。

①陽虚(虚寒)タイプ

温める・動かす力(陽)が低下し相対的に冷やす・静かにする力(陰)の機能が旺盛になり冷えが起こるタイプ。
手足やお腹の冷えが特にみられます。

②陰盛(実寒)タイプ

寒い環境いる、冷える食べものの偏食なので冷やす・静かにする力(陰)が旺盛になり冷えが起こるタイプ。
冷えが強く痛みになることもあります。
下半身の冷えが特にみられます。

冷えにどこ使う?ツボ紹介

冷え症でよく使うツボを紹介します。

○三陰交

足の内くるぶしから指4本分上、脛骨の後ろにあります。
足が冷えやすい方におすすめ。

○合谷

手の親指と人差し指の間にあります。
手が冷えやすい方におすすめ。

○気海

おへそから指2本分ほど下にあります。
お腹が冷えやすい方におすすめ。

○命門

腰の中央、第二腰椎の下あたりにあります。
全身が冷えやすい方におすすめ。

三陰交、合谷、気海、命門のツボ

セルフケアでも使えるのでお試しください😊
特にお灸がおすすめです!
指で行う場合には親指などを使い心地よい程度の強さで押します。
1回につき3〜5秒ほど押し、2〜3秒休んでから繰り返すのがいいでしょう。
 お風呂上がりやリラックスした状態で行いましょう。

冷え症のセルフケア

ツボ刺激以外のセルフケアもご紹介します。

○適度な運動

温める・動かす力(陽)が低下して冷え症が起きている場合は、運動を行うことで気がめぐり温める・動かす力(陽)が増加します。

○冷たい食べ物、飲み物を取り過ぎない

冷やす・静かにする力(陰)が旺盛になり冷え症が起きている場合は、冷たい飲み物、食べ物を摂り過ぎていないか注意しましょう。

○服装に注意する

下半身冷えタイプの場合は上半身がのぼせて熱くなっていることあるので下半身はしっかり厚着しますが上半身まで厚着し過ぎないように気をつけましょう。
また手足末端冷えタイプの場合は手足末端だけ温めるのではなく胸やお腹など体幹部分も冷えないようにすることで手足への血流が良くなり末端も冷えづらくなります。

いかがだったでしょうか?
冷え症と言っても冷え方にはタイプが色々とあり、それによって施術方法も変わってきます。
セルフケアだけで改善しない場合はせひ鍼灸施術をお試しください😊

りゅうしん堂 大西

参考:教科書検討小委員会著『新版 東洋医学臨床論』南江堂、2022年

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